2022/03/24
樹脂成形やゴム成形などでは、温度管理が重要なポイントになります。樹脂成形の中でも射出成形は、樹脂材料を成形機内部で加熱して液状化させたものをスクリューを介し金型に流し入れることになり、この加熱温度を一定に保つことが重要なポイントになるわけです。ただ、内部の温度だけでなく金型の温度管理も必要不可欠で両者の温度を適切に保たなければ完成した樹脂部品に亀裂や予期せぬ模様などが生じてしまう、これにより不良率が高くなる恐れも出て来ます。ゴム成形の場合は、金型に直接ゴム材料を投入し上型を閉じてからプレス機を使い圧縮させる形でモノづくりが行われます。
金型は高温度に加熱しているのでゴムが引き伸ばしやすくなりプレス機の圧力で内部の形の中に材料が流れる形です。仮に、金型の温度が適切ではないときには焼けてしまうこともありますし、逆に温度が低いと材料が上手く回らずに本来の形をとどめないような不良品が生じるなど金型の温度管理はとても重要であることが分かるのではないでしょうか。金型などには温度計が付いているわけではないので、専用の温度計を使って設備などの温度を計測する必要があるわけですが、その温度計が正しい温度を示すのか否かも重要です。もし、温度計に大きな誤差があれば適切な成形加工品を作ることはできなくなるなど温度計の校正も温度管理の一部として考えなければなりません。
基本的には、1年に1度の割合で温度計の校正を行う、これも温度管理に欠かせない業務です。