2022/03/24
多くの食品工場では温度計センサーを使った衛生管理が行われています。日本国内で活動する食品関連企業は、2021年6月からHACCPの導入・運用が義務付けられました。HACCPはハサップやハセップと呼ばれる衛生管理手法です。この手法は宇宙食の安全性を確保するためアメリカで開発されました。
効果的な衛生管理が可能になるため、日本だけでなく世界中の食品関連企業に採用されています。HACCPは危害要因の分析に基づいて、全ての工程と製品を対象とした総合的な衛生管理を行う点に特徴があります。微生物や化学物質、異物など様々な危害要因による健康被害を予測した上で具体的な管理方法を定めます。原材料の仕入れから出荷までの全工程を細分化するだけでなく、加熱や冷却など健康被害の防止につながる工程は重要管理点とされます。
重要管理点では他の工程よりも厳格な基準を適用し、連続的かつ継続的な監視と記録を行います。HACCPは事業所全体でチームを結成して衛生管理を行うため、スタッフの意識が向上するというメリットがあります。この手法によって効果的な衛生管理を行うために必要になるのが、高性能な温度計センサーです。温度計センサーを全ての工程に設置して適切な温度管理を行えば、危険な細菌やウイルスの繁殖や混入を防げます。
食中毒の原因となる細菌やウイルスにはサルモネラ菌や腸管出血性大腸菌、ノロウイルスなどがあります。特に細菌は条件が揃うと食品中でも繁殖するので注意が必要です。細菌やウイルスは熱に弱いため、全工程に温度計センサーを設置して適切な温度管理を行えば食中毒の被害を防ぐことができます。