2022/03/24
食品の安全を守るためには細菌やウイルスの繁殖や混入を防ぐ必要があります。サルモネラ菌や黄色ブドウ球菌、腸管出血性大腸菌などの細菌は条件が揃うと食品中でも繁殖します。一般的に細菌は気温が高くなる6月から9月頃にかけて増え、ウイルスは気温が低くなる11月から3月頃にかけて増えます。ノロウイルスなどが食品中で繁殖することはありませんが、調理スタッフの手などを介して混入する可能性があるので注意が必要です。
基本的に細菌やウイルスは熱に弱いため、温度計センサーを使って適切な衛生管理を行っていれば被害を防ぐことができます。温度計センサーは原材料の仕入れから出荷までの全工程に設置するのが効果的です。一部の工程や製品だけを監視していても、不良品が発生して出荷される可能性があります。以前の食品業界では出荷前に一部の製品に対する抜き打ち検査を行うのが一般的でした。
抜き打ち検査は効率的ですが全ての工程や製品を対象としていないため、不良品が出荷される可能性があります。日本では2021年6月から、全ての食品関連企業にHACCPという衛生管理手法の導入・運用が義務付けられました。この手法はハサップやハセップと呼ばれており、原材料の仕入れから出荷までの全ての工程を細分化してリスク管理を行います。HACCPに基づき温度計センサーを使った衛生管理を行えば、細菌やウイルスの繁殖や混入を防げます。
黄色ブドウ球菌のように熱に強い毒素を作る細菌も存在しますが、総合的な衛生管理によって様々な危険物の混入も防げるので安心です。